激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
以前、子供ができたときの責任について話したが、その責任を背負う覚悟はもちろんある。

彼女との子供ができたらかわいくてたまらないだろうな。


「それじゃあ今日は、その練習」
「そんな練習はいらな――」


俺はすぐさま彼女の口をふさぎ、白くみずみずしい肌に指を滑らせ始めた。



その後の紬は、暇さえあれば自分の披露宴の装花のスケッチばかりしている。

当日の装花やブーケの製作は、信頼する西田さんに託すという。

さすがに準備で忙しい花嫁自身で作るのは難しそうだ。



土曜の昼下がり。
久々に休みが合った俺たちは、装花のスケッチを見ながらソファでコーヒーを楽しんでいた。


「はー」

「どうした?」

「こんな豪華な装花は初めてで……。それが自分の挙式だと思うと緊張してきました」


太平物産関係の招待客が膨れ上がり、披露宴は五百人を超える規模になる。

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