激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
会社でも既婚者同士で結婚生活について話をする機会もあり、自由がなくなって窮屈だという声がちらほら聞こえてくる。

しかし俺は、紬に出会って落とすまでハラハラし通しだったからか、一緒にいられることこそが幸せだと感じている。

皆、もう少しひとりの時間が欲しいと漏らすが、俺はもっとふたりの時間がほしい。

紬も忙しくしているので余計にそう感じるのかもしれないけれど。


竹内さんの家でのホームパーティのあと、大沼にはきついお灸を据えてある。

彼女は以前から、自分の立場や年収を鼻にかけることがあり、クライアントの一部から苦情が出ていた。

クライアントとはあくまでパートナーシップを結んでいるのであって、こちらが〝指導している〟という態度は厳禁だ。

マネージャーになった今も、提携企業の役員と日々一緒に動いていると、教わることがたくさんある。

その代わりに、俺たちコンサルタントは、第三者から見た改善案を示すというギブアンドテイクの関係であり、どちらが優位ということはない。
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