激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
重役フロアのエレベーターホールにある花瓶はかなり大きく、花も大量に必要になる。
あらかじめできあがりのスケッチを描いてあるので、それをポケットに忍ばせて花を運び始めた。
ずっしりと重い花束を持ち、エレベーターで十二階へ。
それを二回繰り返して、ようやく荷物を運び終えた。
持ってきたバケツに水を汲み、その中で茎の先端を斜めに切る。
水に浸かってしまいそうな葉は腐敗の原因になるため、丁寧に取り除いてから生けていく。
私が作業する間もひっきりなしに人の出入りがあるので、邪魔にならないように気をつけていた。
作業が半分ほど進んだ頃、社長室からふたりの男性が出てきて、こちらに歩いてくるのが見えた。
白髪交じりの眼鏡の男性はたしか社長の秘書だ。
「宝生さんのご意見は説得力がありますね。社長も毎回脱帽だと言っております」
「恐縮です。年始早々に、重役会議でプレゼンテーションさせていただきます。ご納得いただけるとうれしいのですが」
あらかじめできあがりのスケッチを描いてあるので、それをポケットに忍ばせて花を運び始めた。
ずっしりと重い花束を持ち、エレベーターで十二階へ。
それを二回繰り返して、ようやく荷物を運び終えた。
持ってきたバケツに水を汲み、その中で茎の先端を斜めに切る。
水に浸かってしまいそうな葉は腐敗の原因になるため、丁寧に取り除いてから生けていく。
私が作業する間もひっきりなしに人の出入りがあるので、邪魔にならないように気をつけていた。
作業が半分ほど進んだ頃、社長室からふたりの男性が出てきて、こちらに歩いてくるのが見えた。
白髪交じりの眼鏡の男性はたしか社長の秘書だ。
「宝生さんのご意見は説得力がありますね。社長も毎回脱帽だと言っております」
「恐縮です。年始早々に、重役会議でプレゼンテーションさせていただきます。ご納得いただけるとうれしいのですが」