激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
「なにも心配なんてありません」


小声で耳打ちしてくる宮城さんに返事をする。


「そう……。それで、いつ落とすの?」


ズバリ問われて、固まる。

この人の観察眼には敵わない。
おそらく重森さんを見かけるたびに俺が視線で追っているのに気づいているのだろう。

もう降参だ。


「公私混同して申し訳ありません」

「いや、最高のフローリストを紹介してくれたと感謝しているよ。ただ、早くくっつかないかなとソワソワしているだけさ」


笑いをかみ殺す宮城さんに、言い返す言葉もない。

本当は、今すぐにでも告白して俺だけのものにしたい。
けれども、仕事が忙しすぎてなかなか踏み切れない。

告白してもしOKの返事がもらえたとしても、そのあとが続かないと自然消滅してしまいそうで怖いのだ。

彼女との関係を絶対に途絶えさせたくないと気持ちが空回りしている。

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