激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
俺には将来太平物産を継がなければならないという重荷がある。

御曹司というステータスを喜ぶ女性がたくさんいることは理解している。

けれども、彼女はどう考えてもそういうタイプではない。

なぜなら、宮城グループのような大きな会社に出入りしても、媚を売るような素振りがまったくないどころか、花しか見ていないからだ。

おそらく、男性に下心を持って話しかけられているとも気づいていないだろう。
きっと俺も眼中にない。


しかも花を見てほしいという意気込みは感じるものの、自分は目立ちたくないタイプだと思う。


とすると、どうしたって注目されてしまう俺の彼女――いや、妻という立場を嫌いそうだと分析した。

ついつい分析するのは、職業柄だ。
しかし、自分が彼女を恋人を通り越して妻にしたいと思っていることに気づいてハッとした。
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