激愛~一途な御曹司は高嶺の花を娶りたい~
花を枯らさないようにするために暖房禁止の部屋で水の中で茎を斜めに切る作業を続けていると、三月に入り春の足音が聞こえてきたとはいえまだ冷えるこの時季は手の感覚がなくなってくる。
しかも、花の冷蔵庫――ストッカーはさらに温度が低く設定されていて、そこに手を入れるだけで凍えそうになり無意識に両手をこすり合わせた。
「きれいに咲いたね。明日、宮城グループの社長室にお嫁に行こうか」
真っ赤なガーベラに話しかけながら、枯れた葉を取り去る。
「もう八時か……」
ふと時計を見ると、二十時を回っている。
すでに他の人たちは帰ったようだ。
今日はこれくらいにして帰宅しようと手を洗っていると、スマホが震えていることに気づいた。
「宝生さん!」
画面に表示された名前を見て、一気に気持ちが持ち上がる。
電話に出ようとボタンを操作したが、手がかじかんでいてうっかり落としてしまった。
「嘘……」
しかも、花の冷蔵庫――ストッカーはさらに温度が低く設定されていて、そこに手を入れるだけで凍えそうになり無意識に両手をこすり合わせた。
「きれいに咲いたね。明日、宮城グループの社長室にお嫁に行こうか」
真っ赤なガーベラに話しかけながら、枯れた葉を取り去る。
「もう八時か……」
ふと時計を見ると、二十時を回っている。
すでに他の人たちは帰ったようだ。
今日はこれくらいにして帰宅しようと手を洗っていると、スマホが震えていることに気づいた。
「宝生さん!」
画面に表示された名前を見て、一気に気持ちが持ち上がる。
電話に出ようとボタンを操作したが、手がかじかんでいてうっかり落としてしまった。
「嘘……」