守られて、愛されて。
それからは、雑貨屋さんに行ったりウィンドウショッピングを楽しむと辺りは暗くなっていた。
「少し歩くね」
郁萌さんに手を引かれまたついていけば、着いた先には高級マンション─︎─︎─︎もしかして郁萌さんの住んでるマンション?
マンションのコンシェルジュさんの前を通り過ぎて、暗証番号を慣れた手付きで入力してからエレベーターに乗り込んだ。
「あ、あの郁萌さん? 」
「ん? あ、俺の部屋じゃないから安心して」
え……それはどういう? しかも、ここ最上階に向かっている。
私はひとり、心の中でぶつぶついろんなことを考えていた時……インターホンを郁萌さんは押していた。
「はーい……ってあれ、武智くん」
「突然来てごめんね、あいつは? 」
ドアが開いて現れた綺麗な女性……と郁萌さんが仲良さそうに話していて私はどうすればいいかわからなくて少しだけ繋いでる手をぎゅっと握ってみた。
「……美唯〜、大丈夫!? あれ、武智じゃん。そんな玄関で話してないで上がりなよ」
今度は郁萌さんとは違ったタイプの男性がやって来て、その男性の声で私たちを部屋の中へ上がることになった。
それにここは、どこなんだろう……か。