愛を孕む~御曹司の迸る激情~
すると、また来客。勢いよく開いた扉から、血相を変えた成宮さんが現れた。
「ハァ...、良かった。倒れたって聞いたから。」
私の顔を見るなり安心したように座り込む彼。
すると、すぐに立ち上がり、足早に近づいてきた。側にいた二人は、空気を読むかのように静かに離れていき、彼はその空間に座り込んだ。
「体調は?子供は?」
「大丈夫だよ。ちょっとクラッときただけだし。」
「そっか。そっか。」
そう言いながら、なぜか私は成宮さんに引き寄せられ、胸の中にすっぽりとハマっていた。
「ちょ...、何して.....」
「いいから。ちょっとは安心させろ。」
ひな子たちを前に恥ずかしさを覚えながら、さすがのその言葉には、少しだけドキッとさせられた。その言い方は、正直ずるい。
二人には、どんな気持ちで見られているか分からないけど。でも、今は少し。このまま....
スッと力を抜き、彼に体を預けた。