愛を孕む~御曹司の迸る激情~
それから、成宮さんはインターホンのモニターを切った。
「誰....?」
神妙な面持ちで戻ってくる様子を不思議に思い、そう問いかけると、私の向かいの席に座るなりテレビを消した。
「成宮さん?」
「詩音、話したいことがある。」
なぜか、妙な緊張感が漂う。私は何を言われるのかと視線をさまよわせながら、小さく頷いた。
成宮さんも、少し言いづらそうにしながら、大きく深呼吸をする。そして、意気込んだように、私に向かって言った。
「あいつと......高瀬と、会いたいと思う?」
「え?」
突然のことで何を言われているのか、すぐには理解できなかった。どうして祐一のことなんか.....
そう思っていると、少しムキなった成宮さんが口を開いた。
「いいから。会いたいか、会いたくないか。」
「そんなこと急に言われたって.......」
私も負けじとムキになってそう言うと、ため息をつく彼は私の目をまっすぐ見つめて言った。
「今マンションの下に、あいつが来てる。」