私と後輩くん。



「あー、これめっちゃ落ち着きますね」

「誰も来ないってわけじゃないんだけど、いちいちみんな周りの車を見るわけじゃないから本当に気が楽だよね」


初めて車で食べたけど…これはこれでいいもんだ。
またたまにここで食べよっと。


「あ、快はパンなんだ」

「まぁ、食堂のランチだと持ち出せなくてあそこで食べなきゃなので」

「まぁ、そうだよね」


まぁあそこでこんなイケメンが座ってたらみんな見るもんな。
私も最初ガン見しちゃったし。もうさすがに慣れたけど。
週5はこの顔見てるもんな。


「快って友達いないの?」

「え、いますけど」

「じゃあその人たちと食べなくていいの?」

「まぁみんなは食堂なんで。
俺に付き合わせて別のとこ移動って方が悪いじゃないですか
それなら俺だけこっそりいなくなる方が迷惑かけないし」

「……なんか、本当に本当にイケメンって大変だね」

「俺別に普通だと思うんですけどね」

「いやいや、確実に女子が好きな顔してるから!
少しは自覚あると思うけど、もっと自覚したほうがいいよ」

「別に自覚はそれなりにちゃんとしています。
でもなんか、俺って顔しか見られてないんだなーて虚しくなりますよ」

「いや、顔見られてるだけまだいいと思うけどね」


顔が悪いと、顔どころか中身すら見てもらえないもん。
私も全然モテないし…悲しいことに。



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