私と後輩くん。

「ねぇ、藤澤ってさ、モテる？」

「はぁ？
別に特別モテるわけじゃねぇけど、告られることも稀にあるな」

「…まぁ、そんなもんだよね」

「おいっ」


快の悩みって、本当特有だよな…
なかなか他人にはわからない悩み。

だってそんなにモテることってないんだもん。


「藤澤ってさ、美優と付き合う前
美優のこと追い掛け回してたじゃん？」

「あぁ、そうだな」

「なんで？」

「なんでって、そりゃ好きだから？
当たって砕けろ精神！ダメでもともと！
それでうまくいったらラッキー！
たったそれだけのこと」

「…そっか」


追いかける側の話を聞くと、全然普通のことなんだよね。
もし美優が誰かに片思いしてたら、ダメでもいいから頑張れって応援すると思う。

でも、実際追いかけられる側は不快だったりするんだよね…


「なに、宮瀬
好きなやつでもできたの？」

「違うよ、後輩の話」

「なーんだ。
あ、でもそれ男？」

「え？まぁ」

「え、好き！？」

「だから違うってば。ただの後輩」

「後輩のことなのに、そんな気になんの？」

「え、じゃあ藤澤は私が悩んでたら気にならないってこと？」

「いや気になるけど！心配するけど！」

「でしょ？それと一緒」

「なーんだ」