私と後輩くん。
講義開始時間が近づくにつれ、人が増えていく。
例によって、女の子の視線がすごーく私に集まった。
「莉乃、人気者じゃない」
「違う意味でね」
快の影響力はすごいなぁ。
でも、私はそんなことで快から離れないよ。
そんなことで快から離れたら、快の女性不信に拍車をかけるだけだから。
講義がはじまっちゃえば、そんなのも気にならない。
私の集中力の高さに、自分でも感心した。
そしてついにきた昼休み。
「莉乃、大丈夫?
私たちついていこうか?」
「大丈夫だって!
もう大学生だよ?さすがにみんな大人になって、陰湿ないじめとかしないと思うし」
「でも途中まででも…」
「大丈夫。
ほら、2人の時間が減っちゃうよ?いいの?」
「……じゃあ、なんかあったらちゃんと連絡してよ?」
「うん、わかった」
ごめんね、美優
心配してくれてありがと。
でも今日は美優と藤澤の一年記念日だから。
絶対邪魔なんてできないよ。
さて、と
私はトイレでも行きますかな。