[短編]砂糖彼氏と塩彼女
「あげる」
「っ……。ありがと」
僕がポテトサラダをジッと見ていたのがバレたようで、箸で食べさせてくれた。
いつも不意打ちで慣れない。
「紗羅、僕のも食べる?」
黙々と食べ進める彼女に、僕のカレーパンを見せる。
「……食べたい」
コクリと頷き目を輝かせている。
カレーパンを口元まで持っていくとパクっとかじり、満足そうに食べている。
それだけで笑みがこぼれる。
本当に可愛い。
いつも塩しか見てない人が見たらビックリだろう。
彼女の幸せそうな顔も僕限定。
それがまた優越感。
「紗羅、好きだよ」
「私も好きだよ」