死んでもあなたに愛されたい
びよーん、とほっぺを横に強く伸ばされた。
ちょっと痛い。
けど、魁運の指に遊ばれて朝から恐悦至極!
もっとむにむにしちゃってくだせえ!
「俺は元々、白髪なんだ」
白い髪と書いて、ハクハツ?
シラガと呼ばずに?
生まれつき、白髪!?
「か、魁運に、海外の血が……!?」
「さあ? どうなんだろうな。捨て子だったらしいから、俺にもよくわかんねぇ」
魁運が、捨て子……?
おじ様の養子であることは前に聞かせてくれた。
しかし、その経緯は知らないままだった。
幼いころ、捨てられたはずの子ども。
ひねくれてもおかしくない。
それでも彼は、こんなにすてきな人間として真っ直ぐ成長したのだ!!
成長過程を想像するだけで泣けてくる。
あたしの個人的趣向に偏った想像だけど。
だとしても泣ける! ティッシュ1箱よゆうで使い切る!
いい子に育ったね、魁運ちゃん~~!!
「俺が呪われてることを誰もかれも信じたのは、この髪色のせいなんだ」
「え……」
「ガキんときは、かっけーって言う稀有なヤツもいたけど、大半はバケモンみてぇだって忌み嫌ってた」