死んでもあなたに愛されたい
「その髪色……もしかして、ひぃちゃんと同じに?」
「あ、ああ、結果的にな」
「結果的に、とは?」
「迷って結局、始めはふつうに黒染めしたんだが、俺の髪の色素があまりにうすかったらしくてな。結果的に、こういう色になったんだよ」
つーまーりー?
図らずとも、おそろいの色になるというミラクル!
これぞ運命!
あたしたちだからこそ成せるワザ!
「そう、なんですか……。今日のお姿もとてもかっこいいですよ」
「サンキュ。あんたもな」
魁運が、つぅちゃんを、ほめた……。
暗にかわいいって言った……。
あたしには今日一度も言ってくれてないのに! 悔しい!
つぅちゃんも無垢にほころんで、恥じらう素振り見せないで!
魁運がもっとかわいいって思っちゃうかもしれないじゃんか!
「わたしも今日は、ひぃちゃんとおそろいの髪型にしようかな」
「ヘアメイクの方をお呼びいたしましょうか、つむぎ様」
「ううん、ひぃちゃんにやってもらう!」
「はい? あたしが?」
とんだ無茶ぶり。
プロがやったほうが断然かわいく仕上がるよ?
「お願い、ひぃちゃん~」
ああ、もう。
つぅちゃんってば。
あたしが断らないことをわかってやってるでしょ。