死んでもあなたに愛されたい
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魁運を探す旅に出た。
……というのは、冗談。
と、言い切れず。
放課後になり、一度永鳥家に帰ったが、魁運はいなかった。
どうせ、あのクソダサ集団とのおいかけっこが続いてるんでしょ。そうなんでしょ!
ふたりの時間を奪いやがって……!
許すまじ。
そこで、だ。
おつかいがてら、魁運を探しに来た。
わざわざ繁華街近くのスーパーまで、夕飯の買い出しに出向いたのもそのため。
だって!
幽霊さんがこっちに魁運がいるって言うから!
「たまごとお肉のタイムセールには間に合ったし、これで心置きなく魁運を探せるぞ!」
不透明な黒のナビに従い、繁華街の大通りを進んでいく。
いとしの彼はどこにいるのかな?
あ、そっちの路地ね。了解!
――ブオオオオン!!
路地の奥から、エンジン音?
魁運が戦ってる敵?
……ん? 1台のバイクがこっちに向かって突っ走ってくる!?
エンカウント! エンカウント!
「あははっ! 乗り心地さいっあく~!」
「か、返しやがれ!!」
「ほーら、取り返してごらんなさいよ」
運転してる人って……ま、マユちゃん先輩!?
「ヘイ、そこのガール? ひき殺しちゃうわよ」
「いや殺すなよ」
「あら。ひとみん! 危ないじゃない」
「あんたがな」