死んでもあなたに愛されたい
「吐血しそう……」
「え!? 大丈夫か!?」
「魁運のせいだよ」
「俺!? お、俺、何かしちまったか!?」
「末代まで責任を取ってもらわないと」
「ま、末代?」
あたしは至って大真面目。
ハイスペックカレシの遺伝子は、あたしが死守してみせる。
……あ、でもその前に、あたしが心臓発作で倒れちゃうかも。それくらいの破壊力。年中無休でドキドキしちゃいそう。何それ最高。
「ほ、本当に大丈夫なのか? 体調わりぃなら……」
「体調は大丈夫。完全回復したよ! それに、魁運が迎えに来てくれたから……だから、父さんたちも許してくれたんだと思う」
「あれは許したんじゃなくて、猶予をくれてやるって感じだったけど……」
思い出してしまったようで、魁運はぶるっと打ち震える。
父さん、一体どんなふうに魁運を見てたの……。
呪いよりよっぽど怖いよ……。
「猶予だったとしてもさ、あたしたちで永遠にしちゃえばいいんだよ」
こうやって手をつなぐのも、隣り合って歩くのも。
ぜんぶ、ぜんぶ、あたしと魁運。
父さんたちには関係ないこと。
あたしたち、ふたりで、つくっていかなくちゃ。
誰にも止められないくらい。