死んでもあなたに愛されたい




「吐血しそう……」


「え!? 大丈夫か!?」


「魁運のせいだよ」


「俺!? お、俺、何かしちまったか!?」


「末代まで責任を取ってもらわないと」


「ま、末代?」




あたしは至って大真面目。

ハイスペックカレシの遺伝子は、あたしが死守してみせる。


……あ、でもその前に、あたしが心臓発作で倒れちゃうかも。それくらいの破壊力。年中無休でドキドキしちゃいそう。何それ最高。




「ほ、本当に大丈夫なのか? 体調わりぃなら……」


「体調は大丈夫。完全回復したよ! それに、魁運が迎えに来てくれたから……だから、父さんたちも許してくれたんだと思う」


「あれは許したんじゃなくて、猶予をくれてやるって感じだったけど……」




思い出してしまったようで、魁運はぶるっと打ち震える。


父さん、一体どんなふうに魁運を見てたの……。

呪いよりよっぽど怖いよ……。




「猶予だったとしてもさ、あたしたちで永遠にしちゃえばいいんだよ」




こうやって手をつなぐのも、隣り合って歩くのも。

ぜんぶ、ぜんぶ、あたしと魁運。


父さんたちには関係ないこと。



あたしたち、ふたりで、つくっていかなくちゃ。


誰にも止められないくらい。


< 219 / 329 >

この作品をシェア

pagetop