死んでもあなたに愛されたい

藍染め




神様。

あたし、またここに帰ってきました。



神様。

あたしはあなたより、隣の彼のほうが大事で、大好きなんです。



仮にもあたしも、半分だけ巫女だけど。

嫉妬しないで、妹と仲良くしてくださいね。





「ずいぶん長く祈ってたな」




あいさつ代わりに神社で軽く参拝……のつもりが、魁運と一緒に手を合わせたのにあたしのほうが1分ほど遅かった。

熱がこもりすぎちゃったみたい。あは。




「何を祈ったんだ?」


「ちょっと釘刺してた」


「くぎ??」




魁運と腕を絡めて、帰宅。

……の前に、神社に寄ろうと言い出したのは、あたしのほう。


おじ様に早く会いたくって。



さあて、参拝をし終えたし、おじ様の元へ……




「ひとみちゃーん!!」


「れっつ……ゴフッ」




レッツゴーするより早く、何かが突進してきたんですが!?



背中に強い衝撃。

次いで、何かが胃のあたりを圧迫。


……新手の攻撃!? スープレックス!?



すると、体が浮遊感に包まれた。


本当にスープレックスきめられ……って、今度は回転!?



ぐるぐる目が回る……!

投げ技じゃなくて、高速メリーゴーランド!?




「やっと会えたね、ひとみちゃん!」


「~~っあ、あの、もしかして……!?」


「親父そこらへんでやめてやれ!」




やっぱり!!


犯人は、おじ様なのね!!


< 228 / 329 >

この作品をシェア

pagetop