死んでもあなたに愛されたい



「つぅちゃん、ただいま。無事?」


「う、ん……っ、うん、だいじょおぶ」




本当に? 涙目だよ?


ひとりにさせちゃったせいだよね。逃げるに逃げれない状況だったし。地響きとか砂嵐とか、あたしのこととかで。

怖かったよね。ごめん。


もう怖がらせないよ。



これからは、最強お姉ちゃんモード。



「こ、この女……!」

「俺らを足蹴にしやがって!」

「組の娘だか知らねぇが、クソアマごときに……っ」



「失せろよゴミクズカス」




かわいい妹よ。

口がわるいお姉ちゃんでも許してね。



「失せんのはそっちだ!」

「そこの嬢ちゃんをよこせ!」

「てめぇさえいなけりゃ……!」



ゴミとクズとカスに殺気立たれましても。


巫女というエサによだれ垂らす犬かよ。

調教が必要かい?



「おるぁぁぁあああ!!」

「消えちまええええ!!」



「……はぁ」




いやあ、ため息も出ちゃうよね。


メリケンサック付きのゴミと、果物ナイフをぶん回すクズが、突進してくるんだもん。

どうせ2人で引きつけてる間に、カスが回転式拳銃で仕留めようって算段なんでしょ?


IQ2くらいしかないんだろうなあ。はぁ~……。




「その作戦に引っかかったフリするのも一興なんだろうけど」



「無駄口たたいてんじゃねぇよ!!」

「おぉら!! チッ、ちょこまかと……!」



「だるい。パス」




殺っちまおう。


< 277 / 329 >

この作品をシェア

pagetop