死んでもあなたに愛されたい
「つぅちゃん、ただいま。無事?」
「う、ん……っ、うん、だいじょおぶ」
本当に? 涙目だよ?
ひとりにさせちゃったせいだよね。逃げるに逃げれない状況だったし。地響きとか砂嵐とか、あたしのこととかで。
怖かったよね。ごめん。
もう怖がらせないよ。
これからは、最強お姉ちゃんモード。
「こ、この女……!」
「俺らを足蹴にしやがって!」
「組の娘だか知らねぇが、クソアマごときに……っ」
「失せろよゴミクズカス」
かわいい妹よ。
口がわるいお姉ちゃんでも許してね。
「失せんのはそっちだ!」
「そこの嬢ちゃんをよこせ!」
「てめぇさえいなけりゃ……!」
ゴミとクズとカスに殺気立たれましても。
巫女というエサによだれ垂らす犬かよ。
調教が必要かい?
「おるぁぁぁあああ!!」
「消えちまええええ!!」
「……はぁ」
いやあ、ため息も出ちゃうよね。
メリケンサック付きのゴミと、果物ナイフをぶん回すクズが、突進してくるんだもん。
どうせ2人で引きつけてる間に、カスが回転式拳銃で仕留めようって算段なんでしょ?
IQ2くらいしかないんだろうなあ。はぁ~……。
「その作戦に引っかかったフリするのも一興なんだろうけど」
「無駄口たたいてんじゃねぇよ!!」
「おぉら!! チッ、ちょこまかと……!」
「だるい。パス」
殺っちまおう。