たとえ二度と戻れなくても
「本当に....存在、してたんだ....」



この時間だから鍵が閉まっていてもおかしくない扉が開いた時点でも驚いたが、それだけじゃない。



目の前に広がるのは、あきらかに教室とは違う景色。一面、綺麗な花畑だった。



「わぁ~、綺麗~!」



誰もが一度は見たことのある花も咲いていれば、ほとんどの人が知らないであろう花もあった。



「....あれ?」



私はふと疑問に思った。会えるはずの彼がそこにはいない。



なんで? どうして?



頭の中がその言葉で埋め尽くされる。



「四つ葉のクローバー....」
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