たとえ二度と戻れなくても
今はそれよりも....



「暁くん。さっきの....私を待ってたって、どういう意味?」



「....あぁ、特に深い意味はないよ。それよりお姫様、散歩でもしない?
ここから、少し歩いたところに星が綺麗に見えるスポットがあるんだ」



暁くんはそういって、私に手を差し出した。



「う、うん」



差し出された手を握り、私たちは歩き出した。



なんか....あきらかに話を逸らされた、よね?
まさか、偽物? いやいや、そんなことあるはずがない。



「着いたよ。ね、凄く綺麗な所でしょ?」



「ホントだ。凄く綺麗....」



「でも、やっぱり....」



「....?」



「お姫様のほうが綺麗だな」



「....っ....////あ、ありがとう」



暁くんは爽やかな笑顔でそう言い放った。
眩しすぎる笑顔、私には勿体ない。
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