たとえ二度と戻れなくても
「....っ....」



ゾクッと寒気がした。なんだろ、ここに長く居たらいけない気がする....。
でも、現実世界に戻ることはできない。



二つ目の違和感、それは彼があまりにも優しすぎるということ。
アニメでは確かに爽やか系男子ではあるのだが、二年生になってからは年上に対して妙に腹黒いところがある。女子に対しては、小悪魔的なところも。



「....?」



ふと地面に目をやると一冊のノートが落ちていた。



そこには、「私と王子様の夢物語」とタイトル付きの....って、これ私の書いた小説!? どうして、こんなところに....



私はすかさず、そのノートを拾った。
中身を確認するため、一ページ目を開いた。



すると、そこにはこう書かれていた。



ー0時ちょうど、ある教室の扉を開くと会いたい人に会うことが出来る
ただし、現実世界にはもう二度と戻れない



それでも君は俺に会いに来てくれる?
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