切ないほどに愛してる
嫌だ。それだけは聞きたくなかった。
別れたくない。だって好きだもん。
煌のことが大好き

別れるなんてこと、考えたこともなかった
それなのに…あんまりだよ
神様は本当に…意地悪だ

「…朱里?」

目に入ったのは

心配そうに申し訳なさそうに私の顔を覗き込む両親の顔


それを見ると嫌だなんて言えなくて…
数十秒経ってやっと重い口を開いた


「…分かった」


私の声は…震えていた

「朱里、ありがとう。ごめんね」

そう言って泣きながら私を抱きしめる両親を見て
これで良かったんだと自分に言い聞かせた
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