イケメン拾った!魔法を隠して慎ましく?スローライフ…できてない!!
こうして無事に湖での無罪を勝ち取った!
満足して陸に上がりほっと一息。
「ライアン?」
いつまで経っても上がってこない。
「ライアン?おーい?」
ハイハイして湖に近づくと、バッと潜り次に出てきたときは後ろ向き。
私のが泳ぎうまくて怒ったか?
大丈夫ですよー、あなたもなかなかでしたよライアンさーん?
「…透けてる」
「あ…気になる?」
とはいってもいつもこうだけどな。じぃさん何も言わなかったしな……
「俺のシャツ着て。じゃなきゃ上がらない」
「…じゃ一生湖に居たら?」
「………」
面白い。でも可哀想だ。
「うそ。着たよ、はい」
ほんとに着ました。ダボダボだけど。
ちょっとライアンの汗の匂いと、お日様の匂いがするねぇ。これがイケメン香ってやつなのか……
両袖をくんかくんかしてるのをライアンは陸に上がりながらじっと固まってみてる。
「…なにやってるの?」
「いや、別に」
隣に座ったと思ったらでっかいため息。
「……臭かった?」
あ、そこですか?
基本嘘はつけないんでねぇ。
「汗の匂いとお日様の匂いがする」
「すまない。鍛練した後に着たものだった。勧めるべきではなかったな」
見るからに落ち込んで下を向いてしまった。ありゃーどうしよ。
「嫌いな匂いじゃない。なんというか…甘い香り?くすぐったい感じの。だから着てられるよ」
「甘い…」
「そう!それにほら、拾ったときなんか微かな香水に紛れて獣に血にヘドロに…」
「………」
ん?
「なぜ綺麗になってベッドにいたんだろう」
まずいっ。また墓穴掘った!
あのときも魔法だ。風で浮かせ水を火で温め身体に纏わせ身体を清めたんだった。
ヤバい、なんとか反らさねば。
「えーっと、ライアンは私の匂い気になる?」
「はっ?ええっ…何を言って」
ワンピースを引っ掴むとガバッと被せて顔面を身体全体で押さえつけた。
「んんーっ!!」
「ほらよくかいで!ちゃんと嗅ぐまで離さない!」
騎士の力に敵うわけないとお思いでしょうが。女性には手荒なことは出来ないのですよ。騎士だから。
あ。大人しくなった。
離してやると自分でごそごそ這い出てきた。
「私、臭かった?(笑)」
「臭くありませんでした」
「じゃおあいこ、ということで」
「………はい」
疲労困憊だな。しめしめ、今度から危なくなったらこの手でいこう!
全くもって恥じらいのはの字もないマキアージュ……じぃさんはあの世で拳振りかざしていることでしょう。
「気を取り直してー。じゃあ魚取り、始めます!」
エイエイおー!
マキアージュは湖の畔まで歩いてゆく。そしてゆっくり膝まづき胸の前で両手を組み合わせ目を閉じた。
「マキアージュ?」
「空の神よ、風の神よ、火の神よ、水の神よ…与えられた命に感謝を。奪う命に感謝を……」
ライアンが見つめる先、粛々と凛々しくそして神々しく祈りを捧げる女神が降臨したようだった。マキアージュだが。
「これはね、奪ってしまう命があるから私達が生きていけるの…その感謝と鎮魂の祈り」
スッと立ち上がりさーっと吹き抜ける風にさらわれた金糸のような髪を
耳にかけながら振り向いたマキアージュを何故だか無意識にライアンは抱き締めた。
「えっ?なに!」
痛くはない。苦しくもない抱き締めると言うより包み込むような。
「あっ…すまない!」
急に離れたライアンは視線をさ迷わせながら口に手を当てて呟いた。
「泣いてるように…見えたから」
心底不思議だ。これから魚を沢山採って干物にしようと言うのに…むしろどっちが沢山採るか競争して勝つ!
次のミッションは、日課の腕立て伏せの背中に乗って筋肉を持て囃すのだ!
「ライアン、競争!勝った方の言うこと1つ聞くゲーム。魚を多く採った方が勝ちー!」
着ていたシャツを脱ぎ捨て勢いよく潜る。
「あっ、待て!」
ライアンもすぐに参加するが……道具を使わず圧勝したのは言うまでもなくマキアージュ。
満足して陸に上がりほっと一息。
「ライアン?」
いつまで経っても上がってこない。
「ライアン?おーい?」
ハイハイして湖に近づくと、バッと潜り次に出てきたときは後ろ向き。
私のが泳ぎうまくて怒ったか?
大丈夫ですよー、あなたもなかなかでしたよライアンさーん?
「…透けてる」
「あ…気になる?」
とはいってもいつもこうだけどな。じぃさん何も言わなかったしな……
「俺のシャツ着て。じゃなきゃ上がらない」
「…じゃ一生湖に居たら?」
「………」
面白い。でも可哀想だ。
「うそ。着たよ、はい」
ほんとに着ました。ダボダボだけど。
ちょっとライアンの汗の匂いと、お日様の匂いがするねぇ。これがイケメン香ってやつなのか……
両袖をくんかくんかしてるのをライアンは陸に上がりながらじっと固まってみてる。
「…なにやってるの?」
「いや、別に」
隣に座ったと思ったらでっかいため息。
「……臭かった?」
あ、そこですか?
基本嘘はつけないんでねぇ。
「汗の匂いとお日様の匂いがする」
「すまない。鍛練した後に着たものだった。勧めるべきではなかったな」
見るからに落ち込んで下を向いてしまった。ありゃーどうしよ。
「嫌いな匂いじゃない。なんというか…甘い香り?くすぐったい感じの。だから着てられるよ」
「甘い…」
「そう!それにほら、拾ったときなんか微かな香水に紛れて獣に血にヘドロに…」
「………」
ん?
「なぜ綺麗になってベッドにいたんだろう」
まずいっ。また墓穴掘った!
あのときも魔法だ。風で浮かせ水を火で温め身体に纏わせ身体を清めたんだった。
ヤバい、なんとか反らさねば。
「えーっと、ライアンは私の匂い気になる?」
「はっ?ええっ…何を言って」
ワンピースを引っ掴むとガバッと被せて顔面を身体全体で押さえつけた。
「んんーっ!!」
「ほらよくかいで!ちゃんと嗅ぐまで離さない!」
騎士の力に敵うわけないとお思いでしょうが。女性には手荒なことは出来ないのですよ。騎士だから。
あ。大人しくなった。
離してやると自分でごそごそ這い出てきた。
「私、臭かった?(笑)」
「臭くありませんでした」
「じゃおあいこ、ということで」
「………はい」
疲労困憊だな。しめしめ、今度から危なくなったらこの手でいこう!
全くもって恥じらいのはの字もないマキアージュ……じぃさんはあの世で拳振りかざしていることでしょう。
「気を取り直してー。じゃあ魚取り、始めます!」
エイエイおー!
マキアージュは湖の畔まで歩いてゆく。そしてゆっくり膝まづき胸の前で両手を組み合わせ目を閉じた。
「マキアージュ?」
「空の神よ、風の神よ、火の神よ、水の神よ…与えられた命に感謝を。奪う命に感謝を……」
ライアンが見つめる先、粛々と凛々しくそして神々しく祈りを捧げる女神が降臨したようだった。マキアージュだが。
「これはね、奪ってしまう命があるから私達が生きていけるの…その感謝と鎮魂の祈り」
スッと立ち上がりさーっと吹き抜ける風にさらわれた金糸のような髪を
耳にかけながら振り向いたマキアージュを何故だか無意識にライアンは抱き締めた。
「えっ?なに!」
痛くはない。苦しくもない抱き締めると言うより包み込むような。
「あっ…すまない!」
急に離れたライアンは視線をさ迷わせながら口に手を当てて呟いた。
「泣いてるように…見えたから」
心底不思議だ。これから魚を沢山採って干物にしようと言うのに…むしろどっちが沢山採るか競争して勝つ!
次のミッションは、日課の腕立て伏せの背中に乗って筋肉を持て囃すのだ!
「ライアン、競争!勝った方の言うこと1つ聞くゲーム。魚を多く採った方が勝ちー!」
着ていたシャツを脱ぎ捨て勢いよく潜る。
「あっ、待て!」
ライアンもすぐに参加するが……道具を使わず圧勝したのは言うまでもなくマキアージュ。