甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 暁斗がどんどん健太にダメージを与えていく。

 先ほどまでの威勢のよさはあっという間に消滅し、健太は涙目になった。


「性格直して出直して来たら」

「う、うっせええええ! ば、ばかあああああ! そんなブス好きじゃねええええ!」


 泣きながら苦し紛れそう叫ぶと、健太は走って公園から出て行ってしまった。

 い、一体何だったんだろう。

 あいつが私のこと好きって本当なのかな?

 まあ別にどっちでもいいか……。

 少しの疑問は残ったけれど、猫さんは無事だったし、いじめっ子は去ってくれたので安堵する私。

 何より、暁斗が来てくれて私のピンチを救ってくれたことに、嬉しさがこみ上げてきた。


「暁斗、本当にありがとう!」


 改めてお礼を言う。

 自然と満面の笑みが浮かんでしまった。

 暁斗は照れたように、少しだけ笑った。


「別に。まあ、あいつにひどいことされる前に来れてよかったよ」

「うん! 本当に暁斗が来てくれてよかったよー! 待ってたんだー。あ、この後何して遊ぶー?」
< 103 / 252 >

この作品をシェア

pagetop