甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
私を言い聞かせてくれるような口ぶりだった。
確かに、暁斗は男子に人気のあるすごくかわいい子に告白されても、あっさりと振っていた。
そう考えると、沙也加の言うことはもっともだ。
だけど瑠璃は、私とも、暁斗とも、旧知の仲。
暁斗だって内面をよく知っているはず。
だから、今までのライバルたちよりも圧倒的に脅威な気がした。
「――うん。ありがとう」
私は笑顔を作って瑠璃にそう言った。
こんなに不安なら、早く一歩踏み出せばいいのにと自分だって思う。
それができない臆病な自分に、それ以上沙也加を付き合わせるのは嫌だったんだ。
*
ファーストフード店で沙也加と別れて、暁斗や瑠璃のことをぼんやりと考えながら帰路に就く私。
――すると。
「あれ、花梨」
「あ、暁斗!?」
自宅の前で、ばったりと暁斗と会ってしまった。
「今、帰り?」
「うん。暁斗はどこか出かけてたの?」
「ちょっと腹減ったからコンビニに行ってただけ」
「そうなんだ」