甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 私を言い聞かせてくれるような口ぶりだった。

 確かに、暁斗は男子に人気のあるすごくかわいい子に告白されても、あっさりと振っていた。

 そう考えると、沙也加の言うことはもっともだ。

 だけど瑠璃は、私とも、暁斗とも、旧知の仲。

 暁斗だって内面をよく知っているはず。

 だから、今までのライバルたちよりも圧倒的に脅威な気がした。


「――うん。ありがとう」


 私は笑顔を作って瑠璃にそう言った。

 こんなに不安なら、早く一歩踏み出せばいいのにと自分だって思う。

 それができない臆病な自分に、それ以上沙也加を付き合わせるのは嫌だったんだ。




 ファーストフード店で沙也加と別れて、暁斗や瑠璃のことをぼんやりと考えながら帰路に就く私。

 ――すると。


「あれ、花梨」

「あ、暁斗!?」


 自宅の前で、ばったりと暁斗と会ってしまった。


「今、帰り?」

「うん。暁斗はどこか出かけてたの?」

「ちょっと腹減ったからコンビニに行ってただけ」

「そうなんだ」
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