甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?


 暁斗の左手にはレジ袋が下げられていた。

 お菓子と飲み物が見え隠れしている。

 思いがけず暁斗と出会えたことで、性懲りもなく嬉しくなる私。

 毎日、何度も顔を合わせているというのに。

 暁斗のこと好きすぎでしょ、私。

 なんてことを密かに思っていると。


「暇?」

「えっ……。う、うん」

「ならうち来る?」


 暁斗はいつものように、自然に私を家へと誘ってきた。

 反射的に「うん」と頷きそうになったけれど、声が詰まった。

 瑠璃のあの時の顔が頭によぎって、心が苦しくなった。

 何も言わない私の顔を、暁斗は首を傾げながらのぞき込んできた。


「…………。今日は行かない」


 少し考えたのち、私はやっとのことでそう言った。

 怪訝そうな面持ちになる暁斗。


「え。暇なんじゃないの?」

「きょ、今日はそういう気分じゃないっていうか」


 暁斗に今の不安定な気持ちを悟られるのはなんとなく嫌で、軽い口調で言う。

 しかし暁斗は、なぜか神妙な顔つきになって、私をじっと見つめた。
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