甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「なんで急に。今までそんなことなかったじゃん」

「あ、えーっと……」


 うまい理由が見つからず、口ごもる。

 ――すると。


「もしかして花梨。好きな奴でも、できた?」


 そう言った暁斗の顔は、少し険しかったように見えた。

 少し責められているように私は感じた。

 本当の恋人同士だとしたら、他に好きな人が出来てしまった彼女が、彼氏に責められるのは当たり前のことなんだろう。

 だけど私たちはニセモノだ。

 なんで暁斗はそんなこと言うの?

 私を本当の彼女にはしてくれないのに。

 なんだか腹が立ってきた。

 私のこと、なんとも思っていないくせに。

 なんでそんなこと、聞くの?

 ――聞けるの?


「暁斗には関係ないよ」


 思わず棘のある言い方をしてしまって、一瞬の後悔。

 だけどすぐに思い直す。

 いいじゃない別に、私たちはただの幼馴染なんだし。


「……なんでそんな言い方すんの」


 暁斗と喧嘩をしたことは、小さい頃から記憶を遡っても思い当たらない。
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