甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
だけど確かに、私だけでは決められないことだよね。
すると瑠璃は納得したようで、小さくため息をついた。
「あー、そっか。それもそうだね。それなら明日、昔みたいに学校でアピールしちゃおうかな⁉ ふたりが本当は付き合ってないって、もうみんなに言っちゃっていいよね?」
「で、でも私たちが付き合ってないってバレたら、また暁斗のことを狙ってくる女の子が増えちゃうんじゃ? 元々告白を避けたくてやり始めたことだから、瑠璃がバラしたって知ったら暁斗怒っちゃうかも……」
これは本当にそう思った。
悪いことをしているわけではないのに、暁斗が女の子に泣かれたり怒られたりするのは、本当に大変そうで、去年の彼はよく疲れた顔をしていた。
また、暁斗は自分では言わないけれど、女の子達に叶うことのない辛い恋をしてほしくなくてこんなことをしているんだと思う。
だから、勝手にやめるのはさすがにダメだ。
「あー、なるほど……。暁斗に怒られるのは私も嫌だな。それなら黙っておくしかないかあ」
「うん……。ごめんね」
瑠璃が私たちの真実をバラすのは諦めてくれて、内心安堵した。