甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
だけど瑠璃はめげずに、意気揚々とこう言った。
「ううん、絶対に覚えてるから! っていうかそんなことより、暁斗に言いたいことがあるの」
「何?」
「花梨と付き合ってるんなら、暁斗に近づくの遠慮しなきゃなって思ったたんだけど。本当は違うってわかったからには、私暁斗にやっぱりアピールするね! だから今日も朝から待ち伏せしてたの」
「……へぇ」
暁斗の顔を見ないように、通りの反対側に目を向けた。
どんな表情をしているのか、見るのが怖かった。
見慣れた制服の子達が歩いている姿が、ぼんやりと遠目に見えた。
「もちろんニセモノの彼女にはなりたくないから、本物の彼女の座を狙ってます! あ、だから学校ではふたりが彼氏と彼女のふりをしてることにちゃんと協力するから。他にライバルが増えないのは、私のとっても好都合だしね」
「そう」
「だけど家の近くとか、遊ぶ時とかは、学校の人たちがいないところでは我慢しないから。私の猛烈アピール覚悟してよね!」
「はぁ……」
暁斗からは呆れたような声が漏れた。