甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
その声音から考えると、今のところ瑠璃に心は動かされていないように思える。
――だけど。
こんなかわいくてはっきりした子に、毎日好き好き言われたら、さすがの暁斗も瑠璃のことを好きになっちゃうんじゃないかなあ。
なんて、また不安になる。
瑠璃のあけっぴろげな性格は、私から見てもとても好感が持てる。
だけどだからこそ、暁斗がその魅力に惹かれてしまわないか、心配でたまらない。
「おっと、こんなことを話している間にもうすぐ学校だね。そろそろふたりともラブラブカップルを演じた方がいいんじゃない? あ、でも必要以上の絡みはやめてよね。本当に付き合っているわけじゃないんだから。というわけで、私は先に行きまーす!」
そう宣言すると、瑠璃は小走りで校門の方へと向かった。
途中、同じクラスの女の子がいたのを見つけて、話しかけに行っている。
転校二日目とは思えないくらいに、学校に馴染んでいるのがすごい。
「なんか、嵐みてーだなあいつ」
朝から熱烈な告白を受けていたにも関わらず、暁斗の様子はそんな本人にはまったく見えない。
どこか疲れたように言う。