甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「瑠璃は昔からはっきりしてるもんね」


 私も苦笑を浮かべて言う。

 しかし言い終わった後、はっとした。

 暁斗と昨日別れた以来の、ふたりっきりだ。

 軽い喧嘩のような言い合いをしたあと初めての。

 私は恐る恐る暁斗に目を合わせる。

 すると暁斗も、どこか不安げに私を見ていた。


「あの、花梨。昨日さ」

「うん、あのね……」


 昨日、言ったことを無かったことにしたかった。

 暁斗とどうせ付き合えないのなら、ニセモノでもいいから私はそばにいたいんだ。

 暁斗を好きな他の女の子たちに、申し訳ないという気持ちがなくなったわけではない。

 だけど今の暁斗はやっぱり誰とも付き合う気はないみたいだし、私がいてもいなくても彼女らの恋がうまくいかないことは、残念だけどきっと変わらない。

 ――本当に、あんなことを言わなきゃよかった。

 だから「昨日のこと、気にしないで。ごめんね」と、私は言おうとした。

 ――しかし。


「花梨ー! おはよー! あ、暁斗くんも。相変わらずラブラブだね!」

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