甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「まあ、そういうわけでさ。俺のことかっこいいって言ってた子が、かわいくてしかもめちゃくちゃ優しい子だなんて知ったら、俺の方だって気になっちゃうじゃん? ――それで、気に入っちゃうじゃん」

「え……」


 「気に入っちゃうじゃん」と言ったときの瞬くんが。

 なぜか笑みを浮かべるのをやめて、とても真剣な表情になったから。

 私は反射的に緊張してしまった。

 瞬くんは、そんな面持のまま私をじっと見つめてくる。

 深く淀みない黒に染まった美しい瞳は、吸い込まれそうになるような光を湛えていた。


「ねえ、花梨ちゃん」

「な、何?」

「暁斗とうまくいってないんならさあ、俺と……」


 射貫くような瞬くんの強い視線に、引き込まれていしまいそうになる。

 私は目を逸らせなかった。

 逸らすことを許されていない気がした。

 何を言われるのだろうと、ごくりと唾を飲み込んだ。

 ――すると、その時だった。

 大きな音を立てて、教室の扉が開いた。

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