甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 さすがに驚いた私は、そちらに視線を向ける。

 なんだか、同じような場面で最近こんなことがあった気がする。

 その時は確か、暁斗が教室に入ってきて――。

 と、思い返していたら、その記憶と同じ現象が起こった。

 教室には、暁斗が入ってきたのだった。


「……瞬って本当に隙がないな」


 どこか怒ったように言う暁斗は、落ち着いた声に見えた。

 だけど急いでここに来たらしくて、髪の毛は少し乱れていたし、息も荒い。


「あ、暁斗……。瑠璃と一緒に帰ってカフェに行ったんじゃ……?」

「なんか胸騒ぎがして戻ってきた。ちなみにカフェには行ってないから。花梨以外の子とそんなところには行かない」


 え……?

 暁斗がまた、本当の彼女のような扱いをしてくれて、私の胸は高鳴ってしまった。

 瑠璃のことや昨日言い合いしたこともあってか、なおさら胸がときめいた。

 しゅ、瞬くんの前で、彼氏のふりをするためにそんなことを言ってるんだよね……?

 頭の中で必死にそう考えるけれど、私は性懲りもなく嬉しくなってしまったのだった。

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