甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
こんな風に、暁斗に男らしく抱き寄せられたのは初めてで。
体の内側から、どんどん熱が生まれていく。
その間も暁斗の温もりと匂いを肌で感じて、私は固まって身動きが取れなくなってしまった。
「この通りだよ。俺と花梨はすげーうまくいってるけど? 前にも言ったけど、瞬が入り込む隙なんて一ミリもないくらいに。何勝手に想像してるか知らないけど、花梨が元気なかったのって、俺と些細なことで喧嘩したせいだと思う。でももう解決したし? ね、花梨」
「あ、う、うん」
急に話を振られて、私は焦りながらもやっとのことでこくこくと頷く。
暁斗の体温によって、なんだか頭がぼーっとしてきた。
なんだかもうよくわからない。
「そうかなあ。本当に?」
瞬くんは、私たちふたりがくっついている光景を見ているにも関わらず、まったく動揺もせずにひょうひょうと言った。
「もう帰ろ、花梨」
暁斗はそんな瞬くんからプイっと目を逸らす。
そして抱き寄せいていた私の手を取り、教室の扉に向かって歩き出した。
そのまま無言で歩き続ける暁斗。