甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「まあ、そうだけど。最近俺のせいで面倒なことに巻き込まれてるし、そのお礼」

「え……」


 そんな、お礼なんていいのに。

 私の方がいつも暁斗に助けられてばっかりなんだよ。


「ちょうど俺も見たかったし」


 え、でも暁斗はたぶん恋愛映画には興味ないはずだよね。

 私が奢られたことを気にさせないようにするために、そんなことを言っているんじゃないかと思えた。

 でも、暁斗が興味のない映画の前売り券を買って、私を気遣って誘ってくれていると思うと。

 嬉しくてたまらない。

 暁斗と一緒の時間を、心から楽しもうと思った。


「そうなんだ。じゃあ今から行こう! 暁斗、ありがとう!」

「うん」


 私が元気よく言うと、暁斗は小さく笑って頷いた。

 ――本当に、どうしてこんなに優しくしてくれるのだろう。

 昨日よりも一分前よりも、大好きになっちゃうよ。
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