甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 ヒーローの男の子は、派手なイケメンで一見チャラそうだけど実は真面目な性格だった。

 本気で恋をするのはヒロインが初めてで、勇気が出せないようだった。

 ――暁斗は、この映画を見てどんな風に思ったんだろう?


「映画、面白かったね!」


 映画館を出て、家路につく私たち。

 放課後実行委員をした後に二時間の映画を見てしまったから、空はもうすっかりオレンジ色だ。

 
「うん。いいストーリーだった」


 暁斗はしんみりと言った。

 あれ、恋愛映画なんて興味なんかないだろうなって思い込んでいたけれど。

 暁斗も結構楽しめたのかな?


「大学生のひとり暮らしとか、サークル活動とか、憧れちゃうよね~」

「もう大人って感じだよな」

「そうそう! でもさ、大学生でも恋愛には結構臆病なんだな―って思ったよ。ふたり絶対好き同士なんだから告白しちゃえばいいのに!って焦れったかったー! まあ、そこが面白いんだけどさ」

< 161 / 252 >

この作品をシェア

pagetop