甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
一体私に何を言おうとしたの、暁斗。
「俺、本当は花梨のこと……」のあとに続く言葉は、何なの?
まさか、映画のヒーローのように、実は暁斗は臆病で。
私に言えないことがあって、それを今言おうとした……とか?
気になって気になって仕方がなかった。
私は追求しようと口を開きかけたけど、すぐに思い直した。
現実は映画とは違うんだよ。
私は映画のヒロインじゃないんだ。
抱きしめてくることは確かに今までなかったけれど、手を繋いだり、肩に頭を乗せてきたりと、暁斗が私と触れ合うことなんてそんな珍しくない。
だからたぶん、言おうとしていたことにきっとたいした意味なんてないよ。
「帰ろうか、花梨」
「……うん」
改めて暁斗にそう言われた私はいつものモヤモヤ感を胸に抱きながらも頷く。
そして彼と一緒に再び家路についたのだった。