甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
瑠璃が勢いで秘密をぶちまけようとしたので、私は慌ててそれを阻止した。
彼女ははっとしたような顔をして、口を噤む。
「あー、ごめんごめん。つい、ね」
「え? 何今の? 瑠璃ちゃんは何を言おうとしたの?」
「な、なんでもないよっ⁉ 楽しみだねー、明後日!」
すかさず瞬くんが突っ込んできたので、私は無理やり誤魔化す。
彼は「うん、そうだねー」と、笑顔で答えた。
よかった。
少し強引だけど、話を逸らすことができたみたいで。
「みんな、じゃあ明後日は十一時に遊園地の門の前でね。花梨ちゃん、楽しみだねー」
「う、うん」
「あ、暁斗ー! 家から私と一緒に行こうよっ」
「花梨も一緒ならいいよ」
「えー、ふたりっきりがいいの! いいじゃない、たまには私とだって」
「いやだ」
「なんでよっ!」
そんな会話を四人でしていると、次の授業の開始を知らせるチャイムが鳴ってしまった。
暁斗は複雑な顔をして、瑠璃はぶー垂れて、瞬くんは穏和な笑みを浮かべたまま、自分の席へと戻っていった。
――明後日は遊園地でグループデートかあ。
暁斗がいるのは嬉しいけど、瑠璃や瞬くんも一緒で……。
一体どうなってしまうんだろう。
私の胸は、期待と不安で膨らんでいた。