甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「だよなあ。まあクラス中が見てる罰ゲームで、本命の名前なんて言えるわけないもんね。薄々気づいてはいたよ。でも、花梨ちゃんがかわいいかった上にめっちゃいい子だったから、俺期待しちゃったじゃんかよー」


 俯いていた私の鼻を、つんと軽くつっついて、瞬くんはおどけたように言う。


「本当にごめん……」

「ま、いーよ。暁斗とうまくいってないんだったら俺にもワンチャンあるかなー、ダメもとで行ってみよって思ってたくらいだったからさ」

「そ、そうなんだ」


 本当にそんな軽い感じなのかな?

 うぬぼれじゃないんだけど、私に好きと言ってくれた時の瞬くんの言葉には、とても気持ちがこもっていたように感じたから。

 私のことを本気だったのか、ダメもとで軽い気持ちで来たのかは、結局私にはわからなくなってしまった。

 だけど、こうして軽い口調で言ってくれる瞬くんに、とてつもない優しさを感じた。

 きっと私の罪の意識を軽減させようとしてくれているんだ。

 ああ、こりゃモテるだろうなあ。

 こんなに優しくてかっこよければ、女の子が放っておくはずがないよ。

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