甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「いやー。ふりなら他のクラスメイトがいないときに、俺を目で殺してくる必要はないでしょ」

「そ、それはそうだけど……」


 確かにそうなのだけど、自宅でふたりきりの時ですら、恋愛っぽい雰囲気を出さない暁斗が私を好きだなんて、やっぱり信じられない。


「だから素直に自分の気持ちを言ってみなよ、花梨ちゃん。きっと大丈夫だよ」


 瞬くんが、笑みに優しさを深めて言う。

 その優美な微笑みは、最近あわただしかった私の心を落ち着かせてくれる力があった。

 彼の励ましは嬉しかった。

 一瞬、暁斗に告白している自分を思い浮かべてしまった。

 ――だけど。


「ありがとう、瞬くん。――でもやっぱり今はまだ少し怖い、かな……」


 やっぱりどうしても、暁斗が離れて行ってしまう可能性を考えてしまう。


「うまくいくと思うけどなあ。ま、ダメだったら俺んとこ来ればいいよ」


 ウィンクしながら言う瞬くん。

 冗談なのか本気なのか、やっぱりわからない。

 なんだか面白くて、私は笑ってしまった。

 するとそこで観覧車のゴンドラの扉が、係員の人によって開かれた。
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