甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
話し込んでいる間に、いつの間にか一周してしまっていたらしい。
瞬くんと一緒にゴンドラから下車すると、すでに先に降りていた暁斗と瑠璃が、観覧車乗り場の入り口の方にいた。
そういえば、瞬くんとの話が濃密すぎて、途中からふたりのことが気にならなくなっていたなあ。
どんな話をしてたんだろ……。
そう思いながらも、私はふたりに駆け寄る。
「暁斗、瑠璃。ごめん、お待たせ―……って、え?」
観覧車に乗る前までは、いくら暁斗に塩対応されてもずっと熱烈にアピールしていた瑠璃だったのに。
今の瑠璃は、暁斗から少し離れた場所に立っていた。
腕組みをして、分かりやすく仏頂面を浮かべて。
暁斗は明後日の方向を見ている。
いつも通り無表情だったから、何を考えているかはわからない。
だけど瑠璃の表情が表情だけに、ふたりの間に険悪な雰囲気が漂っているように感じた。
「ど、どうしたのふたりとも」
「なんかあったの?」