甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「えっと……。よ、よくわかんないんだけど、どうしよっか暁斗。暗くなってきたし、そろそろ私たちも帰る……?」


 すでに日はかなり傾いていて、いつの間にか小さな子供の姿は少なくなってきている。

 そろそろ帰宅を考えてもいいころ合いだと思う。

 ――しかし。


「帰らない」


 暁斗は断言するように言った。

 そして、私の手を取って歩き出す。


「え、え? どこ行くの?」

「花梨の好きなとこ」


 戸惑う私を引っ張る手からは、強引というよりは、どこかに連れ出してくれるような頼もしさを感じた。

 暗くなり、ライトアップが始まってどこか幻想的な雰囲気を醸し出し始めた園内。

 そんな場所で暁斗が、私の大好きな人が、手を取ってどこかきっと素敵なところへと導いてくれようとしている。

 ドキドキと、心臓が大きく鼓動していく。


「着いたよ」


 その素敵なところへは、ものの数分で到着した。

 しかし、私が思っていた以上にすばらしくて、私が本当に好きな場所だった。
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