甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 「こんなん恥ずかしい」って言って断るかもしれない。

 でも、なんだかんだでやってくれそうな気はする。

 暁斗はいつだって優しいから。

 そう言えば、これを考案したのは瞬くんだ。

 最初にアイディアを出された時は「みんな恥ずかしがって注文しないんじゃ?」と思ったけど、お祭りという非日常感が羞恥心を消しているのか、現時点で売り上げトップだ。


「花梨ちゃん、お疲れー」


 そんなことを思っていると、その当の本人である瞬くんが私の元へとやってきた。


「お疲れ、瞬くん。思った以上に人が来てるね」

「ほんと。ここまで忙しくなるとはね」

「瞬くん考案のあいあいタピオカドリンクのおかげみたいだよ」

「あーあれねー! 花梨ちゃん、暁斗と一緒に飲めば?」

「えっ……! いや、それはちょっとさすがに恥ずかしいかな……」

「なんでー? いいじゃん、クラスの奴らには今もカップルってことになってるんだし」

「そ、それはそうだけど」


 確かに、まだ公では付き合っていることになっている私らがふたりであのラブラブ感溢れる飲み物を飲んだとしても、なんらおかしいことはないだろう。


< 209 / 252 >

この作品をシェア

pagetop