甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「別にその子じゃなくてもいいじゃん。もっとほいほいついて来てくれる子にしようぜ」

「……それもそうか」


 彼氏らしき存在が登場してきて、私のことを面倒な物件だと思ったらしかった。

 彼らはあっさりと私を解放する。

 ひとりは暁斗を睨みつけながらだったけど、足早に去っていった。


「よ、よかったあ……」


 恐怖から解放された私は、深い安心感に包まれて、思わずその場に座り込みそうになった。

 しかし、暁斗がそんな私の手を取って立たせてくれた。

 ――そして。


「……遅くなってごめん、花梨。また知らない女の子に告白されて、ちゃんと断ってたらここに来るの遅くなっちゃったんだ」

「え……。彼女いることにしてるのに、告白にあったの?」

「まあ……昔ほどじゃないけど、最近もたまにある」

「そうだったんだ……」


 例え暁斗に彼女がいたとしても、どうしても諦められない女の子はぶつかってくるんだ。

 ……そうだよね。

 恋ってきっと、そういうものだ。

 自分でコントロールなんかできないよ。
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