甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 だから私は「暁斗が私のことを好きなわけない」って思っちゃったんだよ。


「……花梨にふられるかもしれないって思ったら、怖かった」

「え⁉」


 密着しているせいか、やけにその声は頭に響いた。

 私が言ったんじゃないよね?

 暁斗が今、そう言ったんだよね?

 だって、あまりにも思っていることが一緒だったから。

 私が暁斗に告白できなかったのは、断られて今までみたいに一緒に過ごせなくなると思っていたから。

 まさか、暁斗もそうだったってこと……⁉


「去年さ、聞いちゃったんだよね。花梨のクラスが文化祭の打ち上げをしてたときにさ」

「文化祭の打ち上げ……。ま、まさか⁉」

「たぶん、そのまさか。花梨が瞬のことをかっこいいって、言ってた」


 瞬くん本人と、暁斗。

 絶対に知られたくないふたりに、すぐに知られていたなんて。

 もう私ってば馬鹿すぎる。

 去年の自分を今すぐに全力で止めに行きたい。

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