甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?
「うん。でもちゃんとごめんって言った。俺は花梨が好きだからって」

「そうだったんだね……」


 やっぱりさっきの瑠璃は、私に「絶対に大丈夫だから」って言ってくれたんだ。

 ――瑠璃にごめんねとは、私は言わない。

 暁斗を好きな気持ちについては、絶対に負けない自信があるから。

 代わりに彼女に言いたいのは、ありがとうの言葉だ。

 瑠璃は私の背中を教えてくれたから。

 本当にありがとう、瑠璃。


「……あの、暁斗。ちょっと苦しくなってきた」


 暁斗があまりにもきつく私を抱くから、背中が少し痛い。

 「え、ごめん」と言って、私を解放した。


「これで心置きなく花梨を抱きしめられるんだって思ったら、嬉しくて」


 いつものように、控えめに微笑みながら言う。

 ――もう。

 私をドキドキさせるようなことを言うのは、ニセモノの関係でも本物の恋人同士になっても、変わらないんだね。

 あ、でも、そっか。
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