甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

　まあ瑠璃も本気で怒っているわけではないみたいだ。

　仲のいい者同士の、冗談の応酬だろう。

　沙也加は瑠璃を手で制しながら、「まーまー」と宥めるように言うと、


「瑠璃ちゃんの何がもったいないの？　瞬くん」


　と、私も気になっていたことを尋ねた。


「いや。瑠璃ちゃんは見た目はめっちゃかわいいんだから、もっとおしとやかにした方たぶんモテるよって言ったんだよ」

「へ、へえ……」


　沙也加は苦笑を浮かべた。

　瞬くんの言葉に少なからず納得させられたのかもしれない。

　確かに一理あるかもしれないけれど、今でも十分瑠璃はモテモテだよ……。

　気が強い瑠璃を一部の男子は「瑠璃様」って崇めているし。

　中には「踏まれたい」なんて、あやしいことを言っている人もいた。

　うーん、でも少し特殊なモテ方かもしれない。


「あんたに言われる筋合いはないから！　放っといて！」


　瑠璃は頬を膨らませて、瞬くんからぷいっと顔を背ける。


「あ、でも私は今の瑠璃ちゃんが好きだよ～。はっきりしてて分かりやすいじゃん」