甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 いいからもう、早くお化け屋敷の中に入らせてほしい。


「ま、いいや。前に入った人ちょうど今出たみたいだから、もうお化け屋敷に入っても大丈夫だよ」


「そ、そっか! じゃあ入ろ! 暁斗!」


 瞬くんの前から早く立ち去りたくて、私は暁斗の袖を掴んでお化け屋敷へと急いで入った。

 「待ってよ花梨」と言いながらも、暁斗は私の後に続いてくる。

 はあ。

 本当にやめてほしいわ、ああいうの。

 なんとか逃げられてよかったなあ。

 と、お化け屋敷の中で安堵した私だったけれど。


「く、暗い……」


 瞬くんの追及から逃れるのに必死で、お化け屋敷の怖さについて失念していた。

 私たちが中に入った瞬間、瞬くんが教室の扉を閉めたようだ。

 真っ暗でほとんど何も見えない。

 だけど、少し離れた場所にちらちらと青白い光が見える。

 それがやたらと不気味で、私の恐怖心をあおる。


「け、結構本格的なんだねー」
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