甘すぎるキミと秘密のカンケイ!?

 だけど、暁斗への恋心が忙しく私の中で暴れ回って、余計に落ち着かなくなってしまった気がする。


「なんか。花梨の手からドキドキって伝わってくる」

「え⁉」


 死ぬほど焦った。

 大きく鼓動を打っている心臓の音が、手のひら越しに伝わってしまったのかもしれない。


「やっぱり怖い?」

「……う、うん。そうなの、かも」


 恐怖心でドキドキしているわけじゃない。

 でも、内に秘めた思いを知られるくらいなら、臆病だと思われた方がマシだったから、そう答えた。


「俺がいるから、大丈夫だって言ったじゃん」

「……うん。そう思うことにする」


 ――だから。

 暁斗がそんなことを言うからますますドキドキするんだってば。

 もう、意地悪でやってるのかなとすら思えてくる。

 その後、暁斗は私の手を握ったままずんずんとお化け屋敷を進んでいった。

 そのため、幽霊役の子が驚かせにきたり、こんにゃくが振ってくるような驚かせポイントは全部彼が受けてくれたので、私は一切びびることはなかった。
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